Syslog監視設定ファイル生成ツール
ktranslateを使用してネットワークデバイスからのsyslogメッセージを監視・収集します
📌 重要: 設定ファイルの役割について
syslog-base.yamlファイルは、syslogメッセージの受信には必須ではありません。
このファイルの主な用途:
- 送信元デバイスの特定 - IPアドレスからデバイス名への変換
- メタデータ付与 - チーム、環境、デバイスタイプなどのタグ追加
- ログ整理 - New Relicでの検索・フィルタリング向上
純粋にsyslogメッセージを受信するだけなら、設定ファイルなしでも動作します。
設定概要
監視ポート
UDP 514 (標準syslogポート)
サポート形式
RFC3164, RFC5424, RFC6587
設定ファイル
syslog-base.yaml (送信元デバイス管理用)
転送先
New Relic Logs
送信元デバイス設定 (オプション)
syslogメッセージの送信元デバイスを管理し、適切なタグ付けを行います
デバイス番号 | デバイス名 (必須) |
デバイスIP (必須) |
デバイスタイプ | カスタムタグ | 操作 |
---|---|---|---|---|---|
デバイス1 |
|
||||
デバイス2 |
|
📋 パラメータ設定について
デバイス名 必須
syslogの送信元を識別するための一意な名前です。英数字、アンダースコア(_)、ハイフン(-)のみ使用可能。
例: router01, firewall-01
デバイスIP 必須
syslogメッセージの送信元IPアドレスです。CIDR記法(/32)を推奨します。
例: 192.168.1.1/32, 10.0.0.100/32
デバイスタイプ 任意
デバイスの種類を入力します。機器の分類とフィルタリングに使用されます。既存の選択肢から選ぶか、独自のタイプを入力できます。
例: router, switch, firewall, server, camera, printer, iot_device など
カスタムタグ 任意
デバイスに付与する追加属性です。メトリクスに含まれ、分析やフィルタリングに使用できます。
例: location=Tokyo, datacenter=dc01
💡 設定のポイント
- デバイス名とデバイスIPは必須項目です。必ず入力してください。
- デバイスIPはCIDR記法(/32)で入力することを推奨します。
- カスタムタグは複数設定可能で、location、datacenter、roleなどの分類に使用します。
- 設定ファイルがなくてもsyslog収集は可能ですが、送信元の特定とタグ付けにこの設定が役立ちます。
🚀 Syslog監視コンテナ起動手順
ktranslateでSyslogメッセージを収集・監視するための手順です
1
環境変数の設定
New Relicの認証情報を設定します
export NEW_RELIC_API_KEY="your_license_key" export NR_ACCOUNT_ID="your_account_id"
2
設定ファイルの準備(オプション)
設定管理タブで生成したYAMLファイルを保存します
# 設定ファイルを syslog-base.yaml として保存(オプション) # Syslogは設定ファイルなしでも動作します
3
コンテナ起動
Syslog監視コンテナを起動します
4
動作確認
コンテナの起動状態とログを確認します
コンテナ状態確認
docker ps | grep ktranslate-syslog
ログ確認
docker logs ktranslate-syslog
New Relicでの検索
# New Relic Logs "plugin.type":"ktranslate-syslog"
5
テスト送信
syslogメッセージの送信テストを行います
Linux/Mac
logger -n localhost -P 514 "Test syslog message from ktranslate"
Windows PowerShell
$UdpClient = New-Object System.Net.Sockets.UdpClient $UdpClient.Connect("localhost", 514) $Bytes = [System.Text.Encoding]::ASCII.GetBytes("Test syslog message") $UdpClient.Send($Bytes, $Bytes.Length) $UdpClient.Close()
🔧 トラブルシューティング
ポート権限エラー
Linux環境でUDP 514ポートのバインドエラーが発生する場合
- sudo権限でDockerを実行(ポート514は特権ポート)
- setcapコマンドでポート権限を付与
- ファイアウォールでUDP 514が開放されているか確認
メッセージが届かない
デバイスからのsyslogメッセージが受信されない場合
- デバイスのsyslog設定でktranslateホストのIPを指定
- ネットワーク経路でUDP 514が通るか確認
- syslogフォーマット(RFC3164/RFC5424)を確認
- コンテナログでエラーがないか確認
コンテナが起動しない
Dockerコンテナの起動に失敗する場合
- NEW_RELIC_API_KEYが正しく設定されているか確認
- NR_ACCOUNT_IDが正しいか確認
- 設定ファイルのパスが正しいか確認
- Dockerイメージが最新版か確認